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安心できる留学プランの実現を目指して

現在の留学関連業界の一部に見られる傾向と問題点

今日、情報化社会が拡大される中で、留学業界に於いても同様に、情報発信ベースとしての無数といっていいほどの留学斡旋業者がインターネット上、広告媒体雑誌上に存在し、おのおのが何の規制もなく情報を発信しています。結果、次のような傾向が顕著に見られるようになってきています。

留学斡旋業界の抱える5つの問題

留学手続自体、留学希望者自身が十分な量の情報を持ち、自らが選択し、手続きすることが望ましいのですが、初めての留学、特に語学留学の段階では現実の問題として、手続きの点あるいは安心の点から見てそうもいかない場合もあり、そのような状況の中で、留学希望者(留学需要者)と留学プログラム提供側(留学プログラム供給者)の双方で形づくる、留学マーケットのなかで、いくつかの危険な状況が出てきていると言えるでしょう。それらの内、特に顕著な例を五つほど挙げてみます。

1.留学斡旋業者の零細化
2.低予算プログラムの蔓延
3.低予算プログラムを実現するための、アルバイト収入の安易な設定
4.留学希望者の英語力を無視した渡航の促進

5.学滞在地、現地スタッフによるフォローについての問題点


1.留学業者の零細化

通常留学斡旋業者の収益は、学校より与えられるコミッション(手数料)をベースとしています。コミッションは通常、学校側の規定授業料の10〜20%程度となり、ごくまれではありますが、学校側のホームページに表示の授業料と、現地での授業料との格差がある場合もあります。ですがそういったケースはそう多くはありません。従って、このコミッションと、斡旋会社の独自の手数料および、斡旋会社毎に別プログラムが設定されていれば、そのプログラム料が当該斡旋会社の粗利益となります。このような収益構造が基本にある中で、上記マーケット状況が進むと、業者間の価格競争が促進され、「手数料なし業者の増大」等の現象がみられます。あえて明言は避けますが、一部英語圏の国では、留学エージェントの一定程度の認定システムが進むなかで、公認エージェントに対して一定の補助が出ることもあり、手数料無しのエージェントの存在も現実にありえる状況になりつつあります。ただこのことはすべての国に当てはまることではなく、一般化しているわけでもありません。こういった該当国以外のケースでは「良心的手数料なしエージェント=薄利零細業者」になりかねないでしょう。このことをマーケットの、デフレ化傾向として捉えますと、確かに需要層にとっては一面好ましいことと見えます。留学斡旋業をサービス業としてみますと、15〜20%程度の粗利益率は企業を維持する上での適正な利益率からいうと極端に低いものと言えます。業者数の拡大傾向を見れば個々の業者の取り扱いプログラム数の飛躍的増大はそれほど望めず「一人一社」的零細業者の増大を招いています。
仮に、1ヶ月の取り扱いプログラム内容が、100万円のプログラム2件、25万円のプログラム6件、50万円のプログラム2件の中堅の斡旋業者を仮定しても、その手数料収入は70万円に満たないです。仮に企業としての機能を備えるとしますと、人件費、事務所維持費、通信費、広告費等で60万前後は必ず、必要になります。スタッフが1人の仮定だから、その組織能力はかなり限定されたものとなるでしょう。仮に黒字運営を維持しようとすれば、どこかの経費を縮小均衡しなければなりません。従ってそのような斡旋業者の場合、事業基盤が安定しているとは言いがたいのです。そのような業者が「良心的業者」として需要者層からの支持を受けているとするのは、いかがなものでしょうか。仮に、価格的に良心的であっても販売紹介したプログラム・サービスの維持という側面で大きな問題があり留学斡旋業の営利企業としての成立は実質無理となります。

2.低予算プログラムの蔓延

ここ数年の目立った傾向としましては、不況の影響もあり、留学希望者が周囲からの援助なしに、自己資金のみで留学プランの実行を図る例が多いです。それに対して、斡旋業者側からの所謂「格安プラン」の提案が増大しています。このことは、1.において触れました、斡旋業者の収益構造の悪化を招くと同時に、プログラム内容についての問題を招いています。常識的に考えて、低料金の学校については、当然以下の点については可能性を想定し、その上で学校選びをすべきだと思われます。

 @授業料が安いということは、人件費があまり多くはかけられず、当然アルバイトの先生が多いケースがありえます。
 A授業料が安いということは、クラスの登録人数がかなり多く、通常は就労のため出席しない生徒が多いため、20名前後の出席者にとどまっている可能性があります。
 B授業料が安いということは、仮に人気校であればあるほど、MorningやNoonのクラスはすでに定員が一杯で、アルバイト等のプランが無理なことが、考えられます。

すべてがそうだとは言えませんが、授業料が安い場合、何かその理由があると考えるのが一般的であるでしょう。ただ、今日的には、英語研修のみを目的とした留学を目指す人のみではありませんので、こういったことを十分理解したうえで各人の留学先を考慮するべきであると考えられます。

3.アルバイト収入の安易な設定

英国・オーストラリアでは長期留学生に対し、一定の条件のもと、アルバイトが認められています。主に、これらの国の留学プログラムのなかで、アルバイト収入を予算化し、年間、数十万から百万程度のアルバイト収入は楽に可能かのような表示が散見されます。例えば「100万円で1年間の留学生活が可能」というキャッチフレーズを時折見受けます。ある一部の人にとって可能でも、一般的に言えることでありません。現実には、語学力が十分でない場合、外国ならではのアルバイトというより、日系の飲食店関係の仕事やコンパニオン系の仕事が多く、また好条件での継続的アルバイトは難しいことも十分に理解しておいたほうが良いでしょう。ともすれば、留学の本来の目的が見失われ、単なる外国での困窮生活になりかねません。ワーキングホリデーにおいても事情は同じで、特に3ヶ月ごとの雇用者の変更が必要となりますので継続的就労は難しいでしょう。国内でも、年間百万円近いアルバイトをこなすことはそれほど容易いことではなく、まして外国でのことであり、安易な予算設定については慎重に考えるべきでしょう。

4.英語力無視の傾向

今日、語学留学等の一般化に伴い、留学自体がそれほどの特殊性を帯びなくなり、一部に安易に渡航していく傾向が見られます。そのような風潮の中、留学に際しての英語力を一部に無視する傾向が見られますが、現実に語学留学にせよ、留学=留学生活という一面を無視することはできません。語学力がないために生じるロス、リスクは一般に考えるよりはるかに大きいものです。特に、ホームステイ・寮などのアコモデーションへの入居や、その後の生活におけるコミュニケーション不足のためのトラブル、留学先での不測の事態への語学力不足のための対応力の問題などについては、あらかじめの準備が必要です。したがって、「英語力がないから英語を学びにいく」式の安易な発想は禁物と言えるでしょう。
昨今、会話学校系・英語教材系の留学エージェントに見られる、プログラムに付帯した形での英語レッスンが見受けられますが、これも無料を謳って、プログラム費のどこかで経費が吸収されているものも少なくはありません。手続き上の問題だけが留学準備ではなく、留学準備の中に事前の英語力アップのための準備も組み込むべきだと考えます。

5.現地フォローについての問題点

「現地スタッフ」(多くの場合在留邦人をアルバイトとして雇い入れている。)によるフォロー・サービスを有料で設定している例を見受けます。現在、世界中の英語圏エリアで日本人留学生は基本的には「お得意様」であり、学校ごとに普通は相当の日常的生活フォローを準備しています。(日本人カウンセラーをおいている学校も多い)また留学滞在地にはに日本人により組織された留学生援助機関も多くあります。必要なのは情報であり、留学生活の中で、日本人による日常的フォローが必要ということになれば、それは留学以前の問題でしょう。この事も、業者の一部には@収益の補填、A他業者との差別化、と言うポイントからプログラム化しているのが現状と言える場合があるようです。
結論を言うと、アルバイトのスタッフによる日常的なフォローは不可能ですし、現実的にも、住まいを探す際の不動産業者の代行業務や、人材派遣業の代替になるようなアルバイト探しのフォローなど無理な話で、せいぜい情報の提供に留まっているのが実情のようです。多いか少ないかは別として、現地には日本人留学生も日本語の通じる業者もいます。各学校での情報面でのフォロー体制もある程度整備されています。基本的コミュニケーションさえ取れれば西も東も分からない状況は考えにくいといえます。後は現実の場面場面での皆さんの頑張りが、個々の留学体験につながるのだと思います。
現実に言えることは、「現地のケアーがあってよかったと言う留学経験者の声はとても少ない」と言うことです。
こういったことをいくつかの要素を前提として認識し、「海外留学」に当る必要があるのではと思います。では、具体的にどの様にして留学に準備に入れば良いかに移って行きたいと思います。

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